これまで住宅の資産価値について、主に中古住宅の流通の観点から述べてきたが、ここからは、住宅の資産価値そのものについて、とくに物件をオール電化住宅とした場合の資産価値について考えてみたい。まず前提としていえることは、これからの時代、住宅の資産価値が急膨張することはありえない。バブル経済の時期にはそれまでの住宅・不動産の資産価値が急速に拡大したことがあるが、これは投機によって地価が急上昇し、それによって資産価値が拡大するという現象であった。そして地価がピーク時から下落に向かうと同時に資産価値もダウンし、いわゆる深刻な資産デフレ現象を起こしたことはすでに述べた。今、再び景気回復のきざしが強まっている。ただ、昔の高度成長やバブル経済の再来は望むべくもない。土地価格も一部地域、とくに都心部では上昇気運を示しているが、これとて地価上昇も低成長にとどまり、急上昇することは考えられないところだ。さらに先ほど述べたように、住宅という建物に減価償却の考え方を導入すれば、基本的に建物の価値は年を追うに従って減少してゆく。こうしたことを考えると、つまり土地の微上昇、建物価値の減価をつき合わせると、住宅の資産価値は、放っておけば年とともに多少なりとも減少してゆくことになる。
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