一年当たりの負担を基準とすれば、住宅の寿命が長いほど一年当たり負担は少なくてすむ計算になる。たとえば住居費負担全体を一二○○万円とすれば、寿命六○年と同三○年の一年当たりLCCは二○万円と四○万円。つまり二倍の差というわけであ。つまり寿命の長い住宅であればあるほど、一年当たりの住居費負担は少なくてすむ計算である。こうした考え方が出てくるなかで、前記のような「建物分はダダ」という商習慣は次第に存在しにくくなってくる。「建物分も適正な価格で」となってこざるを得ないのは当然である。ただ一戸建て中古住宅の場合、売主が自分の住んでいる住宅の価値を判断することは難しい。売却する中古住宅を検査し、それによって住宅本体の価値を判断する、そんなパブリックなシステムがほしいところだ。ちなみに筆者の考えた”私流の”売却価格の目安を図によって紹介しておこう。上図の内容のポイントについて少々説明を加えておくと、①築後一○年間の建物の減価額を算出するために、償却資産の考え方を取っていること、②築後一○年間の地価の変動をどのくらいに考えたらよいかについては、九五年四○○○万円から一一○○五年には二八○○万円に値下がりした価格を採用したこと。
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